一口馬主とは?簡単にできる?気になる情報を徹底調査!

競馬

そもそも一口馬主とは?

一口馬主とは、1頭の競走馬を分割してクラブと呼ばれる法人出資募集する形態の馬主システムです。
JRAでは馬主資格を持たない人物が共同馬主となる名義貸しは認められていない為、一口馬主は商品ファンドつまり金融商品として扱われます。

クラブの種類は基本的に二つに分けられ「愛馬会法人」と「クラブ法人

愛馬会法人
会員からの出資を募り、募集馬を実際に購入し、出資契約を締結。
またこの契約を匿名組合契約と呼びます。
匿名組合の為、JRAの規約上馬主資格は持てません。その為、馬主資格を持つクラブ法人に対して、競走馬を現物出資という形になります。

クラブ法人
馬主として出資馬をJRAに競走馬登録・出走させる事ができます。獲得賞金は、クラブ法人から愛馬会法人に分配され、その後、愛馬会法人から会員に分配される形となります。

JRAにおける馬主の種類

・個人馬主
・法人馬主
・組合馬主

の3形態があります。一口馬主クラブは「法人馬主」という位置づけになります。
また「組合馬主」は10名以下の特定少数で組織され、全組合員が収入などのJRA審査基準を満たす必要があり、組合の掛け持ちもできないなど、不特定多数が任意に参加する一口クラブとは大きく異なります。
他にも一口クラブと似た存在に、共有馬主やオーナーズといわれる、大手生産牧場等が主宰する、個人馬主を対象にした組織もあります。だいたい1/10程度に分割されるため、金額は大きくなります。

会員は所属するクラブの募集馬を選択して一口単位で出資を行い、えさ代等の維持費を毎月口数に応じて支払う代わりに大家として、レース獲得賞金の約60-70%程度を出資口数に応じて受取る事ができます。

馬主の資格

JRAの正式な馬主資格を得るには、年間所得1700万円以上、資産額7500万円以上といったハードルをクリアしなければなりません。
また一口クラブへの入会においては馬主資格は条件等は必要ありません。

日本全国で現在約20のクラブが運営を行なっており、総会員数は7万人以上、現役馬は1000頭以上となっています。

注意点としてはあくまでクラブ会員自体は正式な馬主では無いため、後で説明するように正式な馬主に比較すると異なってくる場面等もあります。

クラブ馬主に実際にかかる費用は?

1.「クラブ入会費用」(入会時)

クラブに入会するために支払う費用です。相場としては約2万円前後となります。

2.「出資金」(出資時)

馬に出資する際に支払う出資費用、いわゆる馬の代金です。
ほとんどのクラブで支払いには一括払いと分割払いがあります。分割支払いの場合は金利がかかる事がなく、逆に一括支払いの場合は数%の割引を行う等の特典があるクラブもあります。
一口あたりの価格は募集総額を募集口数で割った金額となります。

出資金 = 1口あたり価格 x 出資口数

この金額は毎月等ではなく一回の支払いです。また、募集価格は売行などに関わらず、途中変動することはありませんので安心してください。
またクラブごとに様々な特典があり、次回出資時用の割引ポイントや期間割引等があるのでここにも注目しましょう。

3.「クラブ月会費」(毎月)

クラブに毎月支払う会費です。出資頭数等ではなく会員一人あたり一律の金額が設定されています。
相場としては約3000円です。
各種郵送や配当振込などで発生する経費はもちろん、クラブの運営費にあてられます。

4.「馬維持費用」(毎月)

維持費用というのは「出資馬の毎月の生活費用」です。
費用は通常毎月2歳1月から引退までかかります。約平均50万円程度が口数に応じて分割請求される形になります。なので500口の馬なら一口あたり毎月約1000円の負担となります。
ここには牧場、厩舎への預託費用や餌代、厩務員や調教助手の人件費等様々な費用がまかなわれています。
なので出資馬の在厩場所により、維持費は毎月変動します。コストとしては北海道の牧場<外厩<トレセンと上がります。
牧場や厩舎によっても預託料は異なり、レベルが高い牧場や厩舎ほど高くなります。最大で1.5倍程度異なってきます。
支払方法も様々でデポジットを初期段階で預かった上で実費を毎月清算して請求するクラブ、毎月の金額は固定して引退時などに清算するクラブ等様々です。
また2歳になってから出資する場合は、出資時点までに発生した維持費は遡って支払う形になるので注意しましょう。

5.「保険料費用」(年1回)

2歳以降は競走馬の生命保険に加入します。費用の請求は年1回です。
通常は募集価格の3%程度が出資口数に応じて請求されます。

[一口馬主にかかる費用]

入会金:3万円前後
出資時:募集総額÷募集総数×出資口数
年一回保険料:募集金額の3%程度÷募集総口数×出資口数(2歳以降)
毎月会費:3000円前後
維持回避:約50万円÷募集総口数×出資口数

配当金、見舞金について

馬が賞金を獲得したらいくらもらえる?

一口馬主に限らず競走馬が賞金を獲得した際にオーナーが100%貰える訳ではありません。
まず、調教師、騎手、厩務員に対して賞金の20%が支払われ、税金やクラブ手数料などが控除され約60~70%が出資者の取り分となります。

月次分配

毎月行われ、源泉控除後の配当を出走翌月下旬頃に受け取ることができます。

年次分配

源泉徴収された税金の一部は、翌年春頃に支払われます。

引退時分配

引退時に分配されます。

手当や配当について

レースにおいて5着までに入着すれば着順に応じた賞金がもらえますがそれ以外にも貰えるものがあります。

奨励金・手当の種類

6~9着まで(※オープンクラスのみ10着まで)の馬にも、全てのレースで着順に応じて優勝賞金の数%、例えば8着でも5着賞金の半額程度が交付されます。
また他にも少し条件はありますが、出走することで約40万円交付される特別出走手当距離別出走奨励賞や、内国産馬所有奨励賞等様々な配当があります。

見舞金制度

JRAの施設内で起こった事故・故障については見舞金が支給されます。引退を余儀なくされる重度の故障に関しては、最大で600万円近くが支給されます。
例えば募集価格1000万円程度の馬であれば、未勝利で引退したとしても賞金をいくらか獲得している状態で見舞金の対象になれば、ほとんどの初期費用が返ってくるなんてこともあります。

また引退する場合にも配当が出るケースがあり、まず約150万円の給付金がJRAより、死亡の場合は保険金がおります。
なお、種牡馬の場合は成績や血統に応じて価格は大きく変動しますが、繁殖牝馬の場合は、あらかじめ「募集価格の○%」と決められている場合もありその場合は成績等は加味されません。

クラブ獲得賞金最新ランキングTOP5-2023年度

リバティアイランド

1位

クラブ:サンデーサラブレッドクラブ
獲得総賞金:36億7510円
出走頭数:249頭
1走平均賞金:428万円
1頭平均賞金:1476万円
出走回数:859回
勝利回数:104回
代表馬:リバティアイランド

2位

クラブ:キャロットクラブ
獲得総賞金:35億924万円
出走頭数:241頭
1走平均賞金:408万円
1頭平均賞金:1456万円
出走回数:860回
勝利回数:126回
代表馬:タスティエーラ

3位

クラブ:社台サラブレッドクラブ
獲得総賞金:31億6583万円
出走頭数:216頭
1走平均賞金:355万円
1頭平均賞金:1466万円
出走回数:891回
勝利回数:93回
代表馬:ソールオリエンス

4位

クラブ:シルクホースクラブ
獲得総賞金:26億3767万円
出走頭数:234頭
1走平均賞金:331万円
1頭平均賞金:1127万円
出走回数:797回
勝利回数:90回
代表馬:イクイノックス

5位

クラブ:広尾サラブレッド倶楽部
獲得総賞金:16億5264万円
出走頭数:27頭
1走平均賞金:1545万円
1頭平均賞金:6121万円
出走回数:107回
勝利回数:13回
代表馬:パンサラッサ

以上が10億円超えのランキングTOP5になります。

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